こんにちは
はな保育園ひろじほんまちです
今日は3歳児の絵本の世界で遊ぶ様子についてお伝えいたします。
ご紹介する絵本は『バルバルさん』福音館書店」作:乾英里子、西村敏雄
ある街の、小さな青い屋根の“とこや”さんには、たくさんのお客さんがやってきます。
この絵本はその床屋さんのある一日の様子を描いていて、いろんな動物のお客さんがやってくるのを子どもたちも楽しそうに、主人公のバルバルさんの気持ちになって何度も繰り返し読み親しんでいます。
「“たこや”さんってなぁに」という疑問から始まり
「〇〇くんはおかあさんが かみをちょきちょきってするよ」
「おかあさんとこやさんだね!」と自分たちの実体験を元に興味津々で会話のやり取りを楽しんでいました。
そして「バルバルさんになってみたい!」と誰からともなく声が上がり、
大賛成のムードで保育室を床屋さんにする計画が始動しました。
バルバルさんのかつらと、かつら置きのお顔、床屋に必要な物をそろえて……
「バルバルとこやはもっとたのしく、パーティーみたいにかざりしよう!」
と、パーティーごっこの大好きな子どもたちの意見で、まずは頭上にワミィの飾りがかかりました。
続いて、難所のカプラの壁の部分です!
子どもたちのイメージではカプラで壁を作って、室内と外の仕切りにしようという計画で積み始めました。
絵本の絵の通りに、大きな窓を表現したくて工夫しています
積み上がっては、完成をみんなで喜びあい、大盛り上がりで遊び始めよう……と、するたびに呆気なく崩れ落ちるカプラ。
一日中頑張っていた子もいましたが、無情にもなかなか形にならずにコーナーに散らばっているカプラを片付ける日々が数日続きました。
けれども、つきぐみの子どもたちは何度もなんども諦めずにチャレンジして、
最初は少ない人数だった建設仲間も日ごとに増え、自分たちのイメージを共有し合いこだわりを持って組み立てていました。
ついに壁が完成すると、みんなで原作どおりの青と白のひさし部分を作って(画像参照)、完成のお披露目式をしました。
数人の子が広げたひさしを持って、普段あまり見ないおごそかな表情でカプラにそっとかける姿を見て、クラス全体に緊張が走りました。
やっと完成した念願の“バルバルとこや”で椅子を並べ、絵本のかけ合いを思い出しながら登場人物になりきって、ごっこ遊びが始まりました。
同じシリーズの絵本に出てきた“こどもデー”の5日の日に、ほかのクラスの人も呼ぶつもりだったのですが、
残念ながら倒壊してしまい、子どもたちも「たいへん!さっき〇〇せんせいとやくそくしたのに〜」と悲鳴をあげていました
悲鳴の中にも、充実して遊べたからか「しょうがないわね、もう一回作りましょう」といった色がどこか滲んでいたので、目標を達成しようという子どもたちの打たれ強さに感心しました。
そこへ、絵本の登場人物からの手紙がクラス宛に届いて…
「ほんとにメルメルさんがおてがみくれたんだ!!」と大喜びの様子です。
とこやさんは無くなってしまったけれど、「次の5日にメルメルさんが来る!」ことをたのしみに、引き続きドラマチックな製作過程もたのしんでいきたいと思います。