「みんなと同じものが
食べられないなんて、かわいそう」
アレルギー給食の話をしていると、
こんな言葉を耳にすることがあります。
その気持ち、
きっと多くの人が感じたこと、
ありますよね。
保育所では、子どもたちは
とても手厚く守られています。
保護者の方の確認、
調理さんの確認、
保育士の確認、
もう一回保育士の確認。
たくさんの目と手で、
安全が支えられているんです。
ただ、子どもは保育所の中だけで
過ごしていくわけではありません。
これから先、災害時の避難所や、
保護者と離れて過ごす場面も
出てくるかもしれません。
そんなときに大切になってくるのは、
「みんなと見た目が同じものを
食べてきた経験」よりも、
「自分にはアレルギーがある」
「この食材は食べられない」と、
自分でわかっていること
なのではないかと思います。
「かわいそうだから」と、
できるだけ同じ見た目や
内容に近づける工夫が
されることもあります。
その配慮は、とても大切ですし、
その子を大事に思う気持ちなんですよね。
ただ、保育所では同じ対応だったのに、
学校に進学した途端に大きく変わると、
子どもが戸惑ってしまうことも
あるかもしれません。
アレルギーがあることは、
不利なことでも、
特別なことでもなく、
その子の体の
大切な特徴のひとつなのです。
小さいうちから
「食べられるもの」
「食べられないもの」を
知っていくことは、
その子が自分自身を
大切にするための学びに
つながっていくはずです。
保育所がアレルギー食材を
完全除去しているのは
そんな思いもあるんです。
目の前の「かわいそう」という
気持ちだけでなく、
少し先の未来まで
思い描きながら関わっていくこと。
それが、子どもにとって
『最善の利益』につながるのではないかと、
私は思います。
自分を守れるのは自分自身ですから。