毎日、保護者の方に
「いってらっしゃい」「おかえりなさい」
と声をかけることは、
私たち保育士にとって日常の一部となっていますね。
しかし、最近、これらの何気ない言葉に
どれほど大切な役割があるのかを
改めて感じる出来事がありました。
施設に入所していた父のもとに
朝の挨拶に行ってから出勤する際、
いつも所長のSさんが
「いってらっしゃい!」
と優しく背中を押してくれました。
寂しそうな父を後にして仕事へ向かう私を、
そっと明るく送り出してくれました。
そして、仕事が終わって施設に立ち寄ると、
「おかえり!お疲れさま!」
と駆け寄ってきて笑顔で迎えてくれたSさん。
彼女の大らかな笑顔は、
「私が見ているから大丈夫よ」
と安心感を与えてくれ、
疲れた気持ちが癒されました。
私たち保育士も、
保護者の方を送り迎えするときに
同じような言葉をかけますが、
その言葉にどれだけの思いやりを込めていたか、
振り返ると反省することがあります。
時には「仕事」として機械的にこなしてしまうことも
あったのではないかと、
このことをきっかけに自問しました。
保護者の方々は、
日々さまざまな環境で頑張っています。
そんな保護者に対して、Sさんのように、
心からの「いってらっしゃい」「おかえりなさい」
を届けたいと強く感じました。
育児相談や離乳食のアドバイスなど、
保護者支援には多くの方法がありますが、
実はこうした日常の些細な言葉が
何よりの支えになるのでは、と。
言葉は、心を込めてあたたかく伝えることで
人を癒す力がありますね。
大事に伝えていきたいと思った出来事でした。